海の唄が聴こえる夜〜想いを君に伝えたい〜




「なんか…落ち着きますね…。」

浩二に体を寄せたままの仁藤が囁いた。

「あれが…彦星だから…。」

浩二は、星空を見上げていた。

「どうか…したんですかぁ?」

「うん…、あの明るい星…わかるだろ?」

浩二が指を指し、仁藤は頷いた。

「あれ、彦星なんだけど…。」

「七夕の…?」

「そう。そこからちょっといった…あそこ。あの辺りの暗い星、ひし形に見えない?」


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