海の唄が聴こえる夜〜想いを君に伝えたい〜
「こうちゃんが…どうしたの?」
「活字だけの同じ台本から、いくつものストーリーを考えるのかな?実際、今日のは部長の考えと一緒だったろ?俺は親友にはどこか手加減すると思ってた。…でも、話の流れは友情を失くしてまでも恋人を全力で守るものだった…。」
「だからね…、こうちゃんは違うのよ。」
汐莉は、福永の手を掴みながら横に並ぶとまた歩き始めた。
それにつられるように、福永も足を前に出して行った。