■短編■-茜空-
喫茶店の前にある小さな公園に午後5時。
必ず彼はいる。


そしてベンチに座り、しばらく空を眺め、帰って行く。


週4で入っている私が毎回必ず見るのだから多分毎日来ているのだろう。


あの日から彼の横顔が頭から離れず、午後5時になると私は必ず公園を見つめる。


その横顔はあの日から何も変わっていない。



《なんで空をそんな顔で見つめるの?》




いくら考えたって答えなんか出なかった。
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