■短編■-茜空-
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『あ~あつーいっ』
外に出るとセミがミンミン鳴き、猛烈な日差しが照りつけてきた。
「でも服びしょ濡れだしまだ涼しいかも(笑)」
『た…確かに;;』
今日の気温は35度。
「服どうする?どっかで着替えた方がいいかな?」
『これだけの暑さだったら、すぐ乾きますよ♪』
「じゃあ、一応頭だけは拭いとこっか」
先輩はカバンからタオルを取り出し、私の頭にかけた。
『え!!先輩先に拭いて下さいよっ』
「いーの、風邪ひくといけないから」
焦る私に、にこっと笑って先輩は私の頭を優しく拭いてくれた。