■短編■-茜空-
先輩は唇に手の甲を添え、少し考えた後、200円を入れ、取り始めた。
《絶対難しいよお~;;》
そんなことを考えながらドキドキして見ていると。
『えっ!!嘘!!』
ケースの中にぬいぐるみがコロンと転がり、いとも簡単に取ってしまった。
「はい」
笑顔で渡してくる先輩。
『っすごい!!ホントすごいですっありがとうございますっ』
あまりの感動に大声を張り上げる私を先輩は、ははっと笑い、店員から袋を貰ってきてくれた。