■短編■-茜空-
「だって先輩、楓のこと愛しそうな目で見てるもん」
『えっ!!嘘っ!!ホント!?』
体を前のめりにして驚く私を手で押し戻し、美緒は続ける。
「ホント。それにどうでもいいヤツなんか遊びに誘ったりしないでしょ?しかも先輩今年受験じゃん。」
『たっ確かに……』
前遊んだ時に先輩受験生なのにこんなに遊んでていいんですか?って聞いた時は、"推薦もらってるし余裕だよ"なーんて言ってたからたいして気にもとめてなかったな…
『結構いい感じって思っていい…の?』
「いいでしょ(笑)」