ミナミの子。
夢と希望を胸にわたしは教室のドアを開けた
 ―ガラガラガラ―


わたしの席は一番後ろ
さぁ、恋に勉強に素敵な高校生活が始まる!
と思っていたけど、そう上手くいくものでもない。

クラスの男子は4人。何かパッとしない…

人見知りのわたしは女の子ともなかなか友達になれなかった。

何よりみんな超が付くほど真面目だった。

入学して一か月はわたしも含め40人全員が無遅刻無欠席。

中学の頃遅刻魔だったわたしは奇跡に近い。
というかこのクラスのテンションで遅刻なんか出来る雰囲気じゃなかった。

でもみんな実際は伺っていたんだと思う。

二か月を間近に迎えたある日

一人の女子が家の用事で欠席すると告げられた。

封を切ったように…、とまではいかないけど
チラホラ遅刻する者も現れ、やっと程よく崩れてきた。


そして夏休みがやってきた。


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