いじわるな先生が大好きで
「まじ~みのり、あんたもなかなかやるわね!」
髪をくしゃくしゃとされて
「みのりには、幸せになってもらいたい。辛い思いをした分、必ず幸せは降ってくるから。ちゃんと先生に思い伝えなよ?」
そう優しく笑いながら、言った。
その言葉に、半分目をうるうるさせながら
「由香・・・・・・・ありがとう・・・」
そう言った。
「あ!みのり今日昼休み個人レッスンじゃなかった!?」
「あ!!そうだった!」
あわてて行く準備を始めると、
「ねえ、もしかしなくてもさ、吉村先生の個人レッスンでしょ」
「う・・・うん」
由香には何でも分かってしまうようだ。
「ちゃんと“好き”って言っておいで」
そういってあたしの背中をぽんっとおしてくれた。
「由香、あたしがんばる。行ってくるね」
そう言って教室をあとにした。