いじわるな先生が大好きで



パソコン室に入ると、もう吉村先生は先に来ていた。



『遅い』


腕時計に指をぽんぽんとあてながらあたしに言う。





「あっす、すみません」



『じゃあ、始めるか』





そう言って、パソコンと向き合う。








―あ、いつ言おう。タイミング逃したら終わりだよな~・・・






先生をちらっとみると、





『みのり、また違うこと考えてたな』



少し不機嫌そうにそう言うと


『みのりがなにか考えているときの真剣な顔。超可愛いよ』






そう言って頭をなでる。





―今しかない・・・そう思った。






「せっせんせい、・・・」



『ん?』





赤くなる顔を下に向けながら





「あの・・・その・・・先生が、好、きなんです・・・」






つまりつまりになりながら小さな声で言った。




< 15 / 24 >

この作品をシェア

pagetop