いじわるな先生が大好きで
授業が始まっても全然集中なんてできない。
考えるのはいつも振られた彼のこと。
なんでこんなにも苦しいんだろう。
どうしてあたしはこんなにも辛いのだろう。
それはまぎれもなく未練で、
分かっていないふりをしていた。
そしてあっという間にお昼休み。
「ちょっと屋上行ってくる」
由香にそう一言伝えて、屋上へ向かう。
一人になりたかった。
本当は泣きたくてしかたなくて・・・
家でも、親が心配するからあまり泣けなかった。
「ぅ・・・・・ぐすっ・・・うぅ・・・」
屋上に着いた途端、涙がぼろぼろこぼれ落ちた。
あぁ、やっぱりまだ好きなんだよね。
そう痛いくらいに実感した。
「なんで泣いてんの?」
後ろから低い声が聞こえた。