マイベイビー&ハピネス☆



「何を言い出す?もうお前しかいないんだ。DNA鑑定すれば分かることだぞ」

「鑑定は拒否するわ。お金がかかるもの」

「はぁ?なら、叔父を仲介すれば鑑定費は安くなるぜ。なんなら俺がバイトでもして払ってやる!シラを切るなよ」

突然、夕貴は、メニューをバシンッと閉じた。

そして抑揚のない声で言った。



「すいませーん、ナポリタン1つお願いしまーす」

はい?

「薫、ここはあなたがおごってよ。私は絶対払わないから」

「お前ふざけんのもいい加減に――」

沸騰した怒りを、彼女は途中で遮る。

「1つ、忠告よ」


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