マイベイビー&ハピネス☆




「雨晴雫だ」




雨晴……。

「尚輝の」

お姉さん。

そうか……。そうだったのか。
……だけど、なぜ。

「なんでお前はウソついたんだ?もし、夕貴が見つからなかったら、ずっと黙ってるつもりだったのか!?俺、ずっと子守で死にそうで――」

「親なら、子守なんて、当たり前だろーが!」

信也が怒鳴った。

俺はビクッと押し黙った。

だが、信也は真剣な表情を引っ込め、すぐにニヤリと笑んだ。

「なーんてな、そんな一般論をお前に押し付ける気はない。オレはただ、気に入らなかったんだ、お前が――」

スッと笑いを引っ込める。

「オレと違って、簡単に責任逃れできる状況だってことが」


< 123 / 210 >

この作品をシェア

pagetop