マイベイビー&ハピネス☆
そう尋ねると、人影――
米島和美は、驚いたように立ち上がった。
「薫くん、どうしたの?ひどい怪我!」
「…それより、聞きたい。
ヒカルが、胸にお前のブローチを付けていた。
尚輝がお前に学祭で買ってやったものだ」
和美は首を傾げた。
「そのために呼び出したの?
たまたま、砺波さんが、同じブローチを持ってたんでしょ?」
「彩知大は美大だ。学祭で売られるアクセサリーは毎年手作りで、同じ物はない。
しかも、あのブローチ、よく見りゃ、カメラのレンズが見えたぞ。どういうことだ?」
「……さあ」
「最初、ヒカルはブローチなんてつけてなかった。
俺が気絶してる間に、誰かがヒカルを脅して付けさせたんだ。
…それとも和美、自分のブローチは盗難にあったとでも言うか?」
すると、
和美はふふっと笑った。