マイベイビー&ハピネス☆

振り返ると、クラスメイトの明が立っていた。

俺を見て、そして俺の背中を見て、目を丸くする。


「なんやお前子連れか。どこでつくってきた子や?」


なんでみんなそういう解釈?


「違うっつーの。これは親戚の子。土日だけ預かってんだよ」

「ほー」


明は、うつらうつらと眠りかけている大翔の顔をのぞきこむ。


「なんや、親戚だけあって、お前によう似てるな。目元なんかそっくりや」


うっ。


「いや、そんなことないだろ」


「そーかぁ?コイツがお前の子やって言われたら、オレ、だまされたかも知れんなぁ」


何を不吉な…。


明は警察官の息子で、特技は余計な勘ぐり。


これで、余計なお喋りさえしない性格なら親父の背中を追えたかもな。


とにかく、秘密を抱えてるとき関わり合いたくない人物ナンバーワンだ。



「見ろ。このふてぶてしい感じ。お前そっくり――」


とそのとき、試着室のカーテンが開き、ヒカルが姿をあらわした。

明の顔がパッと輝く。


「おうヒカル!」




< 18 / 210 >

この作品をシェア

pagetop