マイベイビー&ハピネス☆
俺は窓から下を見下ろした。
冷たい夜風が頬をさする。
暗いためか、地面はより遠く感じられた。
持っていた携帯電話を放り投げると、吸い込まれるように闇の中へと消えた。
このまま飛び降りて、
大翔は生きていられるだろうか。
絶対に離してしまってはいけない。
上着を使って、大翔を自分の胸に固定する。
そして、くるりと後ろを振り返った。
赤々と燃える炎はすぐそこまで、迫っていた。
大翔を前に抱えて、背中から落ちれば少しは大翔の衝撃が和らぐだろうか。
だけど、上手く、いくだろうか。
窓枠に座り込み、呼吸を整える。
そうして俺は、窓枠を蹴った。
落下――。