マイベイビー&ハピネス☆
チカチカとうねる照明。
クネクネとおどる人々。
『日曜の夜ね★
じゃ、12時にクラブ来て☆』
そうメールを返してきた絵里奈は今、テーブルを挟んで向かい側に座り、タバコをくゆらせ、陽気に微笑んでいた。
「薫ちん、しばらく会わないうちにますますイケメンになったね♪」
「そりゃどーも。
お前のほうは、なんつーか…化粧が濃くなったな」
「なにそれ、デリカシーないなぁ」
「正直者と言ってくれ」
絵里奈は、同じ17歳だが、俺とは違う高校へ通っている。
一年ちょっと前に、人数合わせで行ったコンパで初めて会った。
酒に弱い俺は、べら棒に酔っ払って、そのとき彼女と…。
あーつまり、そういう関係を一夜だけ。
母親探しがなかったら、2人きりで会おうなんて思わなかっただろう。
絵里奈は、タバコを灰皿でもみ消すと立ち上がった。