マイベイビー&ハピネス☆



玄関の戸を開けると、部屋はしんっ、と静まり返っていた。

ダンボールベッドの中を見ると、大翔はぐっすり眠っていた。

セーフ!

が、静かな寝顔に安心したのも、つかの間。ぐずり始める大翔。

ミルクは出掛けにあげたし、オムツか?

俺は、殴られて腫れた頬を冷やす間もなく、汚れたオムツを取り替えにかかる。

あー汚い、おー汚い。

大翔が泣き出す。

声が、騒音となって響き始める。

俺は冷や汗をかきつつ願う。

起きるな、階下の山田さん!

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