マイベイビー&ハピネス☆
結局、人気のない川原を歩く俺。
大翔を抱く腕が、だるい。
しかし、階下の山田さんが目を覚ましたらと思うと、おんぶひもで背中にくくり付ける余裕なんてなかった。
「おぎゃ、おぎゃあ」
なんで俺がこんな目に合わなきゃなんねーの?
殴られた頬は、相変わらずヒリヒリ痛む。
のん気に輝く三日月さえ、ムカつく。
ま、でも、これも少しの間さ。
こんな泣き虫、絶対俺の子のはずねぇよ。
俺に子供?俺が親?
落ち着いて考えりゃ、バカバカしい話だ。
俺が父親じゃないと分かったら、さっさと警察に引き渡して、こんな面倒おさらばだ。
「おぎゃ、おぎゃあ」
自分を励まし、俺はトボトボ、夜道を歩く。