マイベイビー&ハピネス☆
俺はカバンを片手に、
明の横をすり抜ける。
悪いがミルクの時間だ。
「なぁ薫」
明が後ろから呼び止めた。
「単刀直入に言うわ。
他に女おるなら、ヒカルと別れや」
俺は思わず顔をしかめた。
明は、普段おちゃらく見えるが、きっとヒカルのことは本気だ。
だが、こうもオープンに言われるとなんか腹立つ。
俺は軽く明を睨んだ。
「なんでも憶測で言うなよ。
俺はクラブのケンカとは関係ねーし、
ヒカルとも別れねーよ」
明はジッと俺の視線を受け止めた。
が、やがて、二カッと笑った。
「そーか。
まぁ、勘違いならええねん。
悪かったな」
そして教室を出て行った。