マイベイビー&ハピネス☆
向かい合って座るヒカルの後ろ。
プリントが詰め込まれた本棚から、ピラリ、と何かがはみ出している。
“DNA鑑定書”と“あなたの子供です”という不穏な文字がはみ出していた。
俺はさり気なく立ち上がり、本棚からとび出た罪を中へと押し込んだ。
「どうしたの?」
ヒカルが振り返る。
「いや、何でもない。ちょっと、散らかってたから」
「あれれ今さら?何?何か隠そうとしてる?」
不振そうにニヤッと笑うヒカルに俺はあわてる。
「…いや、ち、違うから!」
ヤバい!余計不審だったか!
しかし、ヒカルは怪訝そうな目で俺を見ただけで、すぐにくるりと姿勢を正した。
「ま、いーや。食べよ」
俺は、ホッとして元の場所へ座った。
そのとき、
「なーんてね」
と言ってヒカルが振り向き、本棚から引き抜いた。
ああああああああ