マイベイビー&ハピネス☆
劇が終わり、俺の症状悪化。
客席最前列は無いだろ!
眠れそうで眠れない環境のせいで、
余計眠くなってしまった俺。
「ね、薫くん、ホントに大丈夫?」
不意に、和美が、俺の額に手を当てた。
「熱は無いみたいだけど……」
「あ、全然平気!ちょっと寝不足なだけだから」
やめて、俺に触らないで!
「…ふふ、慌てる薫くんって、なんか、かわいいなぁ」
やめてぇぇぇ!
キミが俺に優しくするたびに、横から冷たい視線がチクチク刺さるんだけど!
「あの、俺、みんなの食べもの買ってくる!」
俺は早足でその場を立ち去った。
何かの列の後ろに並んで、ホッと一息。
したのも、つかの間――。
「薫くん!」
後ろから駆けてくる不吉な足音。
「焼きそば3つも持つの、大変でしょ?
あたしも手伝うよ」
いやぁぁぁぁぁ!!