マイベイビー&ハピネス☆

こうして俺は、お姉さんに救われた。

後からお姉さんに聞いて分かった。

鋭いお姉さんは、聞かずとも、尚輝の事情を察し、機転を利かせたのだ。

たこ焼き屋を終え、再び2人と合流したとき、尚輝はご機嫌だった。

和美の胸には、さっきは無かった、透明な青いブローチが付けられていた。

きっと尚輝が買ってあげたものだろう。

「今日はありがとな」

帰り際、悪夢のステージショーなどどこ吹く風、尚輝は嬉しそうに、俺に礼まで言った。



1人になった帰り道。

俺は、ひっそり疲れたため息をこぼす。

でも、まぁ、いっか。



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