マイベイビー&ハピネス☆
「甥っ子の窮地より、猫かよ」
「しみたれた金欠高校生より、ボンキュッボンの金持ちマダムと言え。謝礼金額を見ろ」
「……お前に頼んだ俺がバカだった」
「ま、自力で何とかするんだな。――ときに、あのUKMはどうした?1人でお留守番か?」
大翔は、今日もヒカルが見ててくれている。
オレのアパートの合鍵を渡したから、部屋で待っているはずだ。
それを話すと信也が嫌な笑みを浮かべた。
「おいおい、大丈夫かよ?見られちゃマズイものは、隠したか」
「中学生じゃないんだから。エロ本なんか見ても、ヒカルは何も言わねーよ」
「DNA鑑定書と、脅迫めいた置手紙は?」
「……たぶん、大丈夫だ」
あれは、棚の奥で眠っているのだ。
母親を見つけた時とか、証拠として持っていたほうがいいと思い、捨てずにいたが……。
大丈夫。だって棚の奥で眠っているのだから。