夏の事。
「だからぁ〜あかりの事が許せなかったって言ってんのぉ。
アヤトの子ども妊娠して捨てられてんのに、
産むとかほざいちゃってぇ。

だからねぇ、駅の公衆トイレ、何件か回って

『キモチが良いことが好きだから電話して。いじって貰うの大好きなの。中出しもOK。あかり』

って、あかりの電話番号書いちゃったんだよねぇ……」

クククッ

あかねはそう嘲笑った。


「あ、あかねぇぇぇぇ〜!!!」


あかりはあかねに金切り声をあげ、あかねに掴みかかろうとした。


しかし。


パシンッと頬を叩かれ

「うっさいわね。
あんたが私に掴みかかろうなんて、私がさせるわけないでしょ?」

「…………ッ」

あかりは頬を押さえ、愕然とした。


そしてあかねは

「ほーんと、だいっ嫌い。
あかりなんて。
消えちゃえっ!!
バイバイッ」


クスクスと笑いながら、手を振り、屋上から姿を消した。
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