夏の事。
あかりは呆然としていた。
今あった事が信じられなかった。


けど

パシンッ…と叩かれ、ジンジンと痛い頬は

悠然とそれを物語る。

「………ッ」

ポロポロと涙が出てきた。


「……フフッ。」

自分の中で何かがショートした気がした。


あかりは下腹部に手を当てた。

高校入学当初から一緒にいたあかね。
自分は「仲が良い」って、そう思っていたのに。

…信じてたのに。

しかも親友に彼氏を寝盗られ
母親は自分に干渉してくれない。
私は一人。

「笑っちゃうねぇ、私…」


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