夏の事。
お気に入りのファーストフード店。

「あかり、どうしたのぉ〜?」

いつもたむろっているこの店のポテトが好きなのに、そのポテトに全く手を付けないあかりに、あかねは怪訝な目を向けた。

「ん〜…なんか、気持ち悪いんだよね…」


青白い顔をしているあかりに、あかねは問い掛けた。


「え?!風邪なんじゃないのっ?熱は?!」

「ん〜…なんか、違う気がするんだ……」

そう言って、あかりは、あかねに、最近はいつもそうなの…と言った。


「えっ?生理は?」


「あ…いつ来たか…覚えてない…」


「ちょっとぉ〜大丈夫なのぉっ?!」


「…私、やっちゃったかな…。やだ、怖い。どうしよ、あかね…。」


「どうしよって言われても…取り敢えずアヤトくんに相談してみなよ?」


何故か薄暗い表情であかりに言っているあかね。

俯いていて、あかねの表情にも気づかないあかり。


密かに……
……ギュッ………っと。


何かに堪える様に、あかねが自分の手を強く握り締めてるのも知らずに…。


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