夏の事。
そう思ったタケルは、


「なんだよ!
そんな辛気臭い顔しやがって!!
飯ぐらい昔みたいにニコニコ食えや!!」

と、言ってしまった。


はた…っと自分が口走った言葉に、心の底より


(しまったぁぁぁぁ〜…)

と思った。


一方、5年ブリに会ったとは言え、タケルの事を何も知らないあかりは目を見張る。


そして

「何よ!
昼間の事と言い、あんたに指図される筋合いなんてないわよ!!
図々しい!!」

と、かなりムッとした口調でそう答えた。

その言葉に、血の気の荒いタケルはますますムッとする。


そして、


「おい、今メシ食ってる最中だろうが!!」

だとか

「やめなさい!!」


と言う、ヒサシやあかりの祖父母の注意も虚しく。


「んだと、この。
5年ブリに会った幼なじみの事忘れやがって!!」

「幼なじみ?あんたに幼なじみとか言われたくないんだけど!!」

「はっ?お前一緒に遊んだこと事覚えてねーのか!?」

「覚えてませーん。顔合わせるなりいきなり抱き着くヤツなんて!!」


「やっぱり覚えてるじゃねーかよ!!
なんでそんな減らず口叩くようになったんだよ!!」

「いちいち癪に触るわね!!
私の受け答えをあんたに注意なんかされたくない!!」


…と、口喧嘩を始めた。

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