黒ユリのタンゴ
当の白ユリは、というと。

特に普段と変わらない。


もし私なら、先輩とゴハン、とか付き合えた、とかすぐに浮かれて友達に話してしまいそうなのに。


特に私も智香もそんなウワサを聞いていなかった。


いったいどういうつもりなんだろうか。



今年初めての「おふくろ定食」を食べながら、智香は「白ユリに聞いてあげようか?」といってくれたが、私は黙って首を横にふった。


やっぱり、自分できちんと決着をつけたい。


この大会が終わったら、先輩に告白しよう。


私はそう決意していた。


< 104 / 205 >

この作品をシェア

pagetop