黒ユリのタンゴ
今すぐ先生のところへ行きましょうよ。

何かあったらどうするんですか。



そう促す筧先輩に、ボスは驚くことにこう言った。


「いや、ちょっとだけこの件は預からせてもらえないかな。

まだ日はあるし、もう少し様子を見させてほしいんだ」



そして、私たちのほうを向いてこう言った。




「このことはしばらく黙っていてもらえないかな。

もちろん、浜田さんや光永さんにもお願いしておく。

そして大会の準備はこれまで通り行ってもらう。

迷惑はかけないから。



・・・お願い」


< 110 / 205 >

この作品をシェア

pagetop