黒ユリのタンゴ
・・・確かにそうだ。


私が浜田先輩を知ったのが、終業式の日。

その日に同じく筧先輩も知った。

そして神田君にはクリスマスイブに話をした。


本人や文芸部が言いまわってない限り、関係者以外が知ることって限りなく少ない。


そう考えると、ある程度差出人がしぼれるんじゃないかな??



「他にもさ。なんかいろいろと気になることは多いんだよね」


神田君が眼鏡を触りながら、分かるようで分からない、とつぶやく。


「しばらく緘口令が出た以上、これについてはあまり動けないし。」

「でも、やっぱり私も気になる。」


私は、思い切って神田君に言ってみた。


「ね、ちょっとだけ一緒に調べてみない?」


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