黒ユリのタンゴ
ボスはそうだよね、とつぶやくと私たちの顔を見た。


「先週、いろいろと気になるところをあたってみてね。

それである程度差出人のアタリがついて」


あえて口には出さなかったものの、おそらく小倉先輩のことだろう。


「生徒会顧問にも相談はしたんだ。

結局話しあった結果、『当日は実施しよう』ということになったんだよ」


「もちろん、警備面での不安が残っている。

そこは先生方が当日協力していただけることになって」



だからみんなにも、もちろん浜田さんにも安心してほしい。

ボスは私たちにそう言ってくれた。


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