黒ユリのタンゴ
学校に着くと、智香が駆け寄ってきた。


「いよいよ今日だね~!

山崎先輩のためにも、私も頑張らなきゃ!」


ここ数日は、今まで以上に智香の笑顔に助けられた。

私も脅迫状のことは言えなかったが、智香は何か感じてくれてたようだ。

忙しい私を気遣ってくれていたのが、今ではとてもよく分かる。



「うん。大会が終わったら、ボスも誘って打ち上げやろうね!」


そうだ。わたしも頑張ろう。


智香にそう約束すると、私は最後の打ち合わせ場所の体育館へ向かった。


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