黒ユリのタンゴ
ところが、時計の長針が30を指しても、浜田先輩はやってこなかった。



「あれ・・・ミユキ、どうしたんだろう」

光永先輩は「山崎先輩に聞いてくる」、といって走っていった。



ええ!?

一体どうなってるの!?



「ねえ、大丈夫なのかなあ」

にわかに不安になる。

最悪の予想は、当たってしまうのかな。


「どうなってるんだろう・・・」

隣の神田君も、不安そうだ。



唯一明るいのは、筧先輩の声。

「レディース アーンド ジェントルメン!

・・・こんな感じでいいかな?」



< 155 / 205 >

この作品をシェア

pagetop