黒ユリのタンゴ
少しして、光永先輩が青い顔で戻ってきた。



「なんかどこにもいないのよ。

一体、どこにいったんだろう・・・」


え!?


私と神田君は顔を見合わせた。



「ちなみに、ボスには・・・」

「一応さっき相談したの。そしたら『それなら大丈夫、こちらに任せて』って言われてね」


「山崎先輩は中止とか言いませんでしたか?」

「いや、逆に大丈夫だ、って言ってて・・・」



光永先輩は気が気でないようだ。

そりゃ、友達が行方知れずとなれば、当たり前だろう。

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