黒ユリのタンゴ
廊下には、白ユリとなんと智香が待っていた。


智香は複雑な表情をしていたけど

「アンタ、よくがんばったよ」

と私の頭をなでてくれた。

「ともがぁ~!!」



涙がとまらない。


「黒井さんって、ほんとお人よしね。

ばかじゃないの、ライバルに花を持たせるなんて・・・」


こういう白ユリも号泣している。




「大丈夫、あんたもがんばったよ」

智香が今度は白ユリの頭をなでる。


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