黒ユリのタンゴ
布団に入ったはずなのに、私は旧館に続く渡り廊下にいた。


窓の外は降りしきる雪。
いつもは薄暗い廊下が、雪の白さを映してか、今日はほのかに白く輝いている。


寒い。

・・・ハンパなく寒い。


私が向かう先は生徒会室。


旧館と言われる建物の二階。
そこにあの人が待っている。

あれはいつだっただろうか、好きですと告白した私に、あの人はこう言ってくれた。


「僕が好き?それなら」

その人は意地悪く微笑んで、でもそれさえもステキで。

「僕のところに百日間、通ってくださいな」


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