黒ユリのタンゴ
なーんだと言う安堵と、ちょっとしたガッカリ感が(一部に)漂う中、それぞれの進捗報告が始まった。

この辺の切り替えは、さすがボス。

私達も備品借り入れに関して報告する。
2年の筧さんの文芸部報告も、大きな問題は無いようだ。


「後はポスターだよね。みんなにはちょっとした負担になって申し訳ないけど、力作よろしくね。」

私達は小学生のように「はーい」と返事をする。
なんだか先生と生徒みたい。
きっとボスが先生だったら、すごく楽しいだろうなあ。
思わずそんな想像をしてしまう。


とそのとき。
「おっ、ヤマさんチームが本格始動かぁ」

そ、その声はッ!

お久しぶりです、のプリンス先輩!!


ヘンなうわさを聞いて以来だけど、やっぱり男前です。
私の気持ちが変わることはなさそうだわ・・・
(´▽`)

「ヤマさんが集合かけてるって聞いたから、差し入れもってきたよ。ポテチとジュースだけどね」


今度はプリンス先輩が先生、いや神様に見えてきた!!
チラリ、と隣の神田君を見る。
また差し入れに感激してないだろうな・・・?
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