黒ユリのタンゴ
生徒会室の扉を開けると、二年生コンビの筧先輩と光永先輩がいた。

お互いにポスターを見せ合っている。


「オッ、黒ユリちゃんもポスターできてるじゃん」

「ほんとだ~。見せて見せて!」


ポスターは、あっという間に二人に奪い取られてしまった。


「いやいや、いいじゃないのこれ。すごくかわいいよ」

「おもしろいね」


お二人にはなかなか好評のようだ。
よかった。


「困って結局一枚、友達にお願いしちゃいました」


ネタ晴らしすると、光永先輩はこう教えてくれた。


「筧君なんて、2枚とも美術部に頼んじゃってるのよ!信じられないでしょ」

えっ、そうなの!?


「だって委員長だって『依頼しても構わない』って言ってただろ」

「そうは言っても、まさか本当にやるとはねえ・・・」

興味しんしん。早く見てみたい。
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