きみが見た光
両想いだと思っていた女の子が、当時一緒につるんでいたヤツのことが好きだったことが発覚した、最悪な日だった。
俺は玄関先で座っていると、奈緒が風邪を引いた兄貴にプリントやノートを渡しに家に来たのだ。
その時、初めて話し掛けられたのだ。
「…真白、くん?」
さっき、廊下で声をかけたときのように、恐る恐る俺の反応を探りながら。
「……」
当然、膨れている俺は無視した。
「どうしたの? ひょっとして、チョコもらえなかったとか…?」
突然、核心を付かれ、俺は思わず顔をしかめた。
「なんだ、図星?」
奈緒は笑った。いつの間にか、俺と視線の高さを合わせるようにしゃがみ込んでいた。
俺はプイっと顔を背け、また下を向く。
すると奈緒は自分のかばんに手を突っ込み、何かを探っていた。
俺は玄関先で座っていると、奈緒が風邪を引いた兄貴にプリントやノートを渡しに家に来たのだ。
その時、初めて話し掛けられたのだ。
「…真白、くん?」
さっき、廊下で声をかけたときのように、恐る恐る俺の反応を探りながら。
「……」
当然、膨れている俺は無視した。
「どうしたの? ひょっとして、チョコもらえなかったとか…?」
突然、核心を付かれ、俺は思わず顔をしかめた。
「なんだ、図星?」
奈緒は笑った。いつの間にか、俺と視線の高さを合わせるようにしゃがみ込んでいた。
俺はプイっと顔を背け、また下を向く。
すると奈緒は自分のかばんに手を突っ込み、何かを探っていた。