きみが見た光
午後の授業が終わり、帰りのホームルームの後、部長に昇進した圭は、大きなドラムバッグを手に一足先に教室を出て行った。
他の生徒たちも、しゃべりながら次々と教室を去っていく。
西日が差す、放課後。
俺も部活に行くため、かばんを肩にかけて、教室を出ようと歩き出した。
たくさんの生徒とすれ違う廊下を、静かに歩いているその途中、第一音楽室の札が目に入る。
『担当は、音楽です』
初めて教室で聞かされたことをふと思い出す。
しかしそれを無視して、俺は部室のある隣の校舎の渡り廊下を渡っていた。
誰もいない部室。
圭の所属するサッカー部の人気に比べて、うちの美術部なんていつもこんな感じだ。
それでも、俺は描きかけの油絵の準備に取り掛かる。
ここにいると、いろんなことを忘れることができる。俺は、ここで過ごす時間が好きだった。
他の生徒たちも、しゃべりながら次々と教室を去っていく。
西日が差す、放課後。
俺も部活に行くため、かばんを肩にかけて、教室を出ようと歩き出した。
たくさんの生徒とすれ違う廊下を、静かに歩いているその途中、第一音楽室の札が目に入る。
『担当は、音楽です』
初めて教室で聞かされたことをふと思い出す。
しかしそれを無視して、俺は部室のある隣の校舎の渡り廊下を渡っていた。
誰もいない部室。
圭の所属するサッカー部の人気に比べて、うちの美術部なんていつもこんな感じだ。
それでも、俺は描きかけの油絵の準備に取り掛かる。
ここにいると、いろんなことを忘れることができる。俺は、ここで過ごす時間が好きだった。