きみが見た光
3.教室にて
「おい、真白、大変だぞっ」

下駄箱で上履きに履き変えていると、血相を変えた圭が俺の元に走ってきた。

朝から騒がしいやつだ。

そんなふうに思っていると、圭は俺の腕を引っ張っていく。

「何なんだよ、一体…」

されるがまま階段を焦って昇る圭に連れていかれたのは、教室じゃないか。

中に入ると、一気にクラス中の視線が刺さった。

「アレだよ」

圭は、黒板に張り出されている写真に指を差す。

目の悪い俺は、目を細めながらその写真に近づいていった。

「なっ…」

その写真と焦点が合ったところで、思わず目を疑った。

(昨日の放課後の…? 誰が?)

奈緒が俺を抱きしめている様子を収めた写真がそこにあったのだ。



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