きみが見た光
「どういうことか、説明しろ」

職員室で担任の澤井と、生活指導の橘と、教頭に囲まれた俺は、橘に説明を求められた。

(あいつが勝手にしたことだろ…)

そう思いつつも、俺は口を開いた。

「近藤先生は、俺の兄貴の彼女で、前からの知り合いで、別にやましいことなんかねぇよ…」

吐き捨てるようにそう言うと、橘は俺の胸倉を掴み締め上げる。

「やましいことがなければ、こんな写真が出て来るはずないだろが」

低い声で怒り狂う橘を、澤井と教頭が止めに入る。

俺は咳込みながら、橘を睨んだ。



< 36 / 161 >

この作品をシェア

pagetop