きみが見た光
「お前、やっぱり大学受けるの?」

後ろからけだるく俺の肩に乗っかり、圭は俺の顔を覗き込んできた。

「あぁ? まぁな… ってか、重てぇよ」

曖昧な返事をしたあと、手で圭を払いのけると、中庭の掲示板に新しいクラス表が張り出されていた。

人だかりがひどく、掲示板の前にその波を掻き分けて辿り着くと、俺は顔をしかめてすぐそこから立ち去った。

「なんだー、また同じかよー」

俺と同じような反応を見せながらも、ヤツは俺の肩を叩きながら満面の笑みを浮かべていた。

(…嬉しいのか、こいつ)

横目でヤツを見ると、つくづく腐れ縁だと思い、俺は諦めの溜息をついた。




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