きみが見た光
5.喫茶店にて
ちっとも勉強する気が起きず、俺はベッドの上で大の字になって寝そべっていた。
やがて太陽が一日の仕事を終えて、静かに月と交代する。
電気すらも付いていない部屋の中は、柔らかく輝く月の光に照らされて、すべての影が長く伸びていた。
その静かな部屋の中で、ブーブーと携帯のバイブが唸っている。
しかし、起き上がるのが面倒臭かった俺は、呼んでいる携帯をそのままにして寝返りを打つ。
気付かないフリをして、鳴り止むのをじっと待っていた。
それでも諦めない携帯は、自分の体をこれでもかってくらいしつこく揺らしている。
(…しつこいな。誰だよ)
俺はやっと重い腰をあげて、かばんのポケットに入れっぱなしの携帯に手を伸ばした。
(あ……)
誰からの着信かを確認すると、その電話に出ることをためらってしまう。
(待ってるって約束、忘れてた…)
俺は通話ボタンを押し、電話に出た。
やがて太陽が一日の仕事を終えて、静かに月と交代する。
電気すらも付いていない部屋の中は、柔らかく輝く月の光に照らされて、すべての影が長く伸びていた。
その静かな部屋の中で、ブーブーと携帯のバイブが唸っている。
しかし、起き上がるのが面倒臭かった俺は、呼んでいる携帯をそのままにして寝返りを打つ。
気付かないフリをして、鳴り止むのをじっと待っていた。
それでも諦めない携帯は、自分の体をこれでもかってくらいしつこく揺らしている。
(…しつこいな。誰だよ)
俺はやっと重い腰をあげて、かばんのポケットに入れっぱなしの携帯に手を伸ばした。
(あ……)
誰からの着信かを確認すると、その電話に出ることをためらってしまう。
(待ってるって約束、忘れてた…)
俺は通話ボタンを押し、電話に出た。