俺様彼氏と清純彼女~夢のおくりもの~
そして、彼の表情がゆがむと同時に私の意識も薄らいで行く。

余韻の長さは快感に比例すると思う。

彼の胸に崩れ落ちながら私は凪の時間を漂った。

まるで、本当に小舟で海を漂う様な感覚は、孤独感と満足感が入り混じった、不思議な感覚だった。

男の子は、この感覚を感じる事が出来るのだろうか…

女の子特有の感覚だとしたら、私は神様に感謝したい。

この時間が永遠で有れば良いのにと心の中で呟きながら、尚哉の腕に身を任せた。

◆◇◆◇◆◇

「うん、だいぶ上手になったね」

私の玉ねぎのみじん切りを見て、手つきも含めて祐二さんは褒めてくれた。

私は思う。祐二さんは人間として私の理想の人だと。

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