俺様彼氏と清純彼女~夢のおくりもの~
そう言っていたが、私は何時かやめさせてやろうと心に誓った。

肺癌で苦しむ祐二さんの表情なんか見たくないもの。

◆◇◆◇◆◇

もう一人、私の周りで煙草を吸う人物が居た。

ナナコママだった。

「ママは何時から煙草吸い始めたんですか?」

「私…私はね、自慢じゃないけど二十歳まで一切吸わなかったのよ。で、この商売を始めたら、周りの人が皆吸うじゃない。それに負けて吸いだしたの」

やっぱり周りの環境は大切なのであろうか。

家は家族全員煙草を吸わない。お父さんも若い頃は一時期手を出していたらしいのだが、今は全く吸う事は無い。

「酒呑んで吸わない様に成れば、禁煙は成功だね」

おとうさんはそう言っていた。
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