俺様彼氏と清純彼女~夢のおくりもの~
「恋多き女なのね私は…」

そう言って自虐の殻に引き篭もるのである。

優香…戻っておいで…

◆◇◆◇◆◇

「なんだこれ…」

体育の授業が終わって、優香の机の上に、ちょっと可愛い封筒が置かれていた。優香は無造作にその封筒を開くと、文面に目をやった。それを私も興味深々覗き込む。

「――ラブレター…なんだけど…」

「あら、良かったじゃない」

私は能天気に喜んであげたが、優香の表情は冴えない物だった。

「これ、多分、女の子だよ…」

優香はそう言って手紙を私に渡してよこした。

確かに、このまるまっちい文字は女子だと容易に推測された。
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