俺様彼氏と清純彼女~夢のおくりもの~
「なおさらって…」

「筋は通しておいた方が良いって事。最後に頼りになるのは、案外御父さんかもしれないわよ」

「でも、正直に全部話したら、お父さん、尚哉の事、ぶん殴っちゃうかも知れないわ」

「それ位の覚悟は有って、そう言う関係になったんでしょ。それに、良く考えて見れば、何時か来る試練なのよ、傷口は広がる前に手当てしておいた方が良いって、お母さん思う」

「でも…」

「でも、じゃない!そうね、今日の夜、お母さんが何気なくほのめかしておくから、来週の日曜日、早い方が良いから。あなたも、尚哉君にそう言っておきなさい」

「――もし、尚哉が断ったら…」

お母さんはじっと私の眼を見てこう言った。

「そんな彼なら別れなさい」

「そんなぁ…」

私は目の前が真っ暗になった。もし、尚哉が断ったらどうしよう…でも、それ以上に、お父さんが怒るのは眼に見えてるし、もし、もしも、お付き合いを反対されたら…」

私はその日、一睡も出来なくて、睡眠不足の朝を迎えた。
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