俺様彼氏と清純彼女~夢のおくりもの~
「早速だが、尚哉…君。君は国立大学の経済学部を目指すそうだね」

尚哉がちょっと警戒しているのが手に取る様に分かる。

「はい、一応成績の方も問題無いと担任より指導が御座いました」

尚哉も落ち着いて、お父さんの質問に答えて行く。

「なるほど、成績は良いのだね」

そう言うが、お父さんは尚哉の茶髪がどうにも気に成るらしくて、しきりに、その方向に視線をやって居た。

「一応、自分で出来る限りの努力はしております。必ず、合格して見せます」

「そうか、頑張ってくれ、さて、早速だが、君に尋ねたい事は、ただ一つなんだよ」

「はい、今日は貴重なお時間を割いて頂きまして、誠にありがとうございました」

尚哉はそう言って、再び、深々とお父さんに向かって一礼した。
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