俺様彼氏と清純彼女~夢のおくりもの~
私達は口付を交わしながら、二人の存在を改めて確かめた。

そして私は決意した。

尚哉について行こうと。

◆◇◆◇◆◇

「そうか…尚哉君について行くか」

お父さんは、少し寂しそうな表情で私に向かってそう言った。

「うん、決めた。私も尚哉と同じ仕事する。一生懸命勉強するから、お願い、彼と二人で行かせて欲しいの」

お父さんは、私の言う事を聞いて、じっと考え込んだ。

ダイニングに重苦しい空気に包まれる。

お母さんも何か言いたそうだったけど、言葉を飲み込んだ様だった。

「桃子は、お父さんの中では、まだ、無邪気に駆け寄って来る子供の姿なんだよ」
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